ちょうど就職氷河期の頃に当たって200社以上落ち、専門学校のコネで何とか入った希望職種の事務所だったから
(いま思えばこの時点で全然才能ないことに気づくべきだった)
なかなかダメージがでかかった。
まだ若かったからストレス耐性も低くて、田舎の実家に引き揚げてからは家でボーッとしてるだけだった
親もまだ現役で働いてたからできるだけ家事はやったし、ちょうど祖母が入院してたのでお見舞い係もすすんでやったので感謝さえされた。
両親とも気が長い性格なので「仕事はぼちぼち探せばいいよ~」と言ってくれてたのでいい年して全力で甘えてた
家事してない時はボケッとテレビ観てるだけだった
クズだった
そんな状態で1ヶ月が経った頃に自宅の固定電話が鳴ったので出たら変タイからだった
「今どんなパ●ツ履いてんのハアハア」という古典的なやつ
なんか家族以外の人と話すの久しぶりだなーと思って素直に
「ゆるゆるゴムでお腹までしっかりカバーできる茶色の婆パ●ツです」
と答えたら思いがけず会話のラリーが始まった
「…もっと可愛いやつにしろよ」
「えー、でも冷え症だし、可愛い下着は高いから買えません」
「貧乏なのかよ」
「貯金はあるけど無職なので」
「ふざっけんなっ、働けえっ」ガチャ切り
変タイとはいえ働けと叱咤されたことでようやく危機感が湧いた
翌日にハローワークへ行き、短期バイトの面接を受けた
そこから半年、短期バイトを繰り返し色々な職を体験
例の潰れた事務所とはまったく違う職種が面白かったので、バイト期間を延長させてもらって契約社員→準社員になった
正規雇用までたどり着けなかったけど、幸い縁があってその職種のプロの人と結婚することができ、母親にもなれた
楽しいことばっかりじゃなかったし今だって不安は色々あるけど、家でボーッとしてるだけじゃ手に入らない暮らしが出来ていることに感謝している
育児が一段落したので、時短で仕事を再開したら息子が
「お父もお母も○○(職種)だから僕も○○になる」と言い出したが、人生って何がどう転ぶかわからないぞ、息子よ
願わくばあの時の変タイの方も幸せになっていますように
思いっきり「働け」って怒鳴ってもらえてようやく自分を客観的に見れた感じでしたね
やっぱ叱ってくれる人もいないとダメだわ
ハァハァ…今どんな仕事してるの?