荷物整理をして懐かしくなったから勝手に書いていく
自分語りだから、安価は答えたり答えなかったりする
興味ないならネタ程度に適当に聞き流してくれ
3: ダメ男◆n8dlh1jn0FWE 2014/04/14(月)20:30:19 ID:CFHDqKUf7
俺の家は田舎の農家
何も楽しみもない地域だったけど、近所同士は相当仲が良かった
当然隣同士の家なら、自然と家族単位の付き合いになっていた
そして俺の家の隣には、同い年の女の子のA子がいた
A子とは小さいころからの知り合いだった
ていうのも、俺とA子の両親、祖父母とも凄く仲がよかった
お互いの家に遊びに行ったり、一緒に食事したりしていたから、自然とA子と過ごしていた
A子はスゴク大人しい子だった
基本的に『うん』しか言わないし、何か冗談を言えばすぐに泣いてしまう子だった
それでも子供の自分は特に何も蟠りを感じることもなく、普通に遊んでいた
小学生になっても二人の関係は変わらなかった
どちらかともなく家に行き、適当に遊んでいた
家族ぐるみの付き合いだったから、頻繁に飯も一緒に食べた
そんな関係だった両家族だったけど、小学3年の時にA子の母親が病気で他界した
それからA子は、前にも増して暗くて泣きやすくなった
両親からも、A子の父親からも『出来るだけA子と遊んでほしい』と言われて、俺も子供ながらに出来る限りA子を遊びに連れてった
最初の方はこの世の終わりのような顔をしてたA子も、徐々に元のA子に戻って行った
そっからA子は俺に付いて行くようになった
川に釣りに行けば一緒に行って、釣るわけでもないのに付いてきた
山に行けば体力ないのに息を切らしながらついてきた
俺が一方的にどうでもいい話をして、ただひたすらA子はそれを聞いていた
そして小学校6年の時、いつものようにA子とA子の父祖父母が俺の家に来て、一緒にご飯を食べていた
そしたら、俺の父とA子の父が一緒に遊ぶ俺とA子を見て、『俺とA子は仲がいいな。そのまま結婚してしまったらどうだ』とか言ってきた
それを聞いた両祖父母も賛成
俺は何だかすごく恥ずかしくなって全力で拒否したけど、両親がA子に『俺と結婚してくれるか?』と聞いたら、A子は恥ずかしそうにしながらも『俺くんがいいなら』と言ってしまった
そこで俺を放置して、両家族は大盛り上がりして、その日は祝賀会という名の飲み会となった
もちろん、小学生に将来の約束を本気でしてたとは思ってない
そうなればいいな的な感じだった
それでも俺は凄く恥ずかしかったし、A子も下を向いたまま動かなくなっていた
それから中学に上がると、A子は益々俺の後を付いてくるようになった
性格は変わらず、とても物静かだった
メガネをかけてとても地味な風貌だった
俺も戸惑いながらも、幼馴染ということもあり、A子と普段通りに接していた
中学の時に、何度かA子に聞いてみた
『あの結婚の話、本気にしてないよな?』的なこと
その度にA子は顔を赤くして俯くだけだった
そん時は、もしかして本気にしてる?とは思ったけど、どうせ大きくなったらどうでもよくなるだろと楽観視していた
釣りか本当か分からんが幼馴染か…
羨ましい…
A子が美人ではないってことに
リアリティを感じる
ところが、高校になっても、A子は俺と同じ高校に進学してきた
A子は体育以外はとても成績が良かった
それに比べて俺はろくに勉強もしてなかったから成績は悪く、何とか底辺の県立高校に進学した
A子は格段に上の高校に行けたはずなのに、先生の反対を押し切って俺の行く高校に入学した
でも当時の俺にしてみれば、何だか妙に腹立たしかった
俺が必死に自分なりに勉強して高校にやっと受かったのに、A子は普段通りにしていて合格したことが悔しかった
もちろんそれは普段から勉強してなかった俺のせいだった
本当にしょうもないプライドだった
でも、当時の俺はそれがとても気に触っていた
高校でも俺にしょっちゅうついて来てて、時々冷やかされもした
当時の多感な俺にはそれが耐えられなかった
A子がいるからという理由で誰も女の子が話しかけて来なかった
A子は幼馴染とはいえ、俺だって他の女の子と話したかったし、友達もA子がいるからと色々遠慮しているところもあった
とても窮屈な気分だった
お前が他の女の子に話しかけられなかったのはA子のせいじゃなくね?
別に彼女いようが普通に来たり話したりするだろ
>>12
もちろんそうだったと思う
でも、当時の俺は全部A子のせいにしてしまったんだよ
そして高校2年の途中で、俺は学校帰りにとうとうA子を責めてしまった
『いちいち俺の後をついてくるな』
『お前のせいでいつも恥ずかしい思いをしている』
『小学校の時に適当に親が言ったことを守ってバカじゃないのか』
そんなことを怒鳴りつけた
A子は涙を流しながら『ごめんなさい』と言っていた
今考えれば、俺は最低だった
頭のよくない高校に、優等生のA子は学校では浮いていた
俺以外に友達もほとんどいないし、色々不安だったと思う
それなのに俺はA子を拒絶して、罵倒して、突き離した
本当に最低だったと思う
だけど、当時の俺はそんなことなんて考えもしなかった
ただ自由な生活が欲しかった
それを聞いた両親にも責められた
A子の父親にも責められたし、A子の年の離れた兄にも責められた
それがとても歯痒かったし、頭に来たから俺もいつも言い返して口論になっていた
その度にA子は俺に謝っていたけど、その姿すらも癪に触った
それから、俺とA子は疎遠になった
ていうよりも、俺が一方的にA子を無視していた
そして、高校卒業と同時に、親と喧嘩別れのような状態で家を飛び出した
A子は最後に俺に何かを言おうとしてたけど、俺はそんなこと聞く耳なんて持たなかった
とにかくそこの暮らしの全部が最悪に思えていた
だから、離れた都会で一人暮らしをして、高校の時の友人のツテで仕事に就いた
一人暮らしを始めたら、それはとても自由な生活だった
誰にも文句を言われることもない
仕事にさえ行けば、好きな時間に眠れて、休みの日には好きなことが出来た
それまで抑え付けられていた色々なことを、一気に吐き出した
女とも遊んだ
男友達ともバカやった
酒を毎日飲んで、ギャンブルもして、タバコも吹かしていた
そして友人の紹介で、彼女まで出来た
彼女に夢中になった俺は、毎日メールやらでやり取りをして、遊びに行って、飲んで騒いで、サルみたいにセク口スした
毎日が自由だった
とても満ち足りた生活だった
そんな荒れた生活を続けていた俺は、いつの間にか24歳になっていた
そしてその年の春、会社に新しい上司が来た
俺の直属の上司だった
だけどこの男が、まるでパワハラの塊のような男だった
十分な量の仕事を捌いていたのに、『仕事が遅い。使えない奴』と罵られた
ほんのちょっとしたミスでも、『こんなミスをするのは考えられない。辞めてしまえ』と怒鳴られた
その上司は、普段はとてもいい人面をする奴だったから、周囲の評価は凄くよかった
でも、一度俺と二人になれば、毎日基地外のように罵倒してきた
俺は必死に耐えていた
その上司は、上の方にはこれでもかと言わんばかりに媚を売っていたから気に入られていて、俺が何を言っても掻き消されることは分かっていた
精神的にまいっていた俺の唯一の救いは、最愛の彼女だった
彼女は俺を毎日励ましてくれていた
だから俺も思う存分それに甘えていた
そんなある日、俺が家に帰ると、彼女が俺に仕事を紹介してくれた友人と浮気していた
その友人は、俺の中では親友だった
仕事の愚痴も言い合って、一緒にバカやって、一生の友達だと俺は思っていた
彼女には、心底ホレていた
結婚することも考え始めていたし、幸せにしようとか思っていt
そんな親友と、俺の最愛の彼女が、ベッドの上で裸で激しく抱き合っていた
当然俺は激怒して、二人を問い詰めた
でも二人は、まるで開き直ったかのような態度をとった
友人だった男は、『彼女を引き留められなかったお前が悪い』と言ってきた
彼女だった女は、『アンタと一緒にいても全く面白くないし、セク口スも友達の方がずっと上手い』と言ってきた
そして、二人はニヤニヤ笑いながら、『俺達、今日から付き合うから』と言って部屋から出て行った
俺は一人残された部屋で泣いた
でも、泣くことしか出来なかった
俺は一度に、親友と彼女を失ってしまった
そのショックはかなりのもので、泣くこと以外に何も出来なかった
それから俺に残されたのは、ただ苦痛の日々だった
仕事中の上司のパワハラは更にエスカレートしていった
それでも必死に耐えて仕事をしていた
家に帰れば抜け殻のように呆然としていた
体重もどんどん落ちて行った
それでも生活のために仕事に行き続けた
しかし、そんなある日、いつものように上司から罵倒されていると、その上司が怒鳴って来た
『お前がそんなにダメだから、女を取られるんだよ』
たぶん、噂か何かで聞いたんだと思う
それを言われた瞬間、俺の中で何かが切れた
そして、咄嗟にその上司の顔を思い切り殴った
当然、会社で俺が上司を殴ったのは大問題になった
上司は警察に通報すると騒いでいたけど、会社としては警察沙汰はマズかったようだ
俺は退職金辞退の自主退職という名目で、会社をクビになった
会社を放り出された俺は、何とか仕事を探しながらバイトを掛け持ちした
でも、仕事は中々見つからなかった
バイトを掛け持ちしたとしても生活は苦しくて、少ししかなかった貯金は減って行った
友人と遊びに行くこともなくなり、疎遠になった
それでも必死に仕事を探したけど、現実は甘くなかった
何度面接しても就職は出来なかった
もしかしたら、前の会社に調査をしたのかもしれない
そりゃ、上司を殴り飛ばした男なんて誰も雇うはずもなかった
そんな中、駅にいた時に、気が付けばポケットに入れていた財布がなくなっていた
スラれたのか落としたのかは分からない
でもその財布には、その月の貴重な生活費が入っていた
俺は祈るように探し回った
そして、男子トイレの大便器の中に財布はあった
回収して確認したら、財布の中の金は、全部綺麗に抜き取られていた
俺は財布を洗いながら、ふと鏡で自分の顔を見てみた
俺、泣いてた
自分では気づかなかったけど、涙流してた
何もかもが嫌になって、俺は自サツしようと思い立った
部屋に帰ると、ロープを持って、深夜の公園の木の袂に立った
それを木の枝にひっかけて輪っかを作り、持って来た椅子を踏み台にして首を括った
足元には友人だった男、彼女だった女、上司への恨みを書き綴った遺書を置いた
後は椅子を蹴り倒せば楽になるはずだった
でも、最後の最後で椅子を蹴れなかった
何度も勇気を出しても、どうしても椅子を蹴れなかった
椅子に乗ったまま何度も足を動かしていたら、椅子が倒れた
その瞬間、ロープが一気に首を締めた
けど、ロープをかけた木の枝が細すぎたみたいで、あっさりと折れてしまい、俺は地面に倒れた
咽ながら、俺の頭に浮かんだことは、死への恐怖だった
死のうと思ったのに死にたくないと頭の中で叫んでいた
なんだか無性にそれが悲しくて、悔しくて、情けなくて、誰もいない公園で泣いた
泣きまくった
フラフラとしながら家に帰り、ロープと破った遺書を捨てた
それから数日、俺はバイトをサボって家で呆然としていた
そんな時、ふと頭の中に地元の風景が浮かんだ
俺は残りわずかだった金をポケットに突っこんで、無精ひげを伸ばしたまま電車に乗って地元を目指した
地元の田舎の風景は全く変わってなかった
田んぼばかりの土地
ポツポツ建つ家
当時25歳になっていた俺からすれば、7年ぶりの地元の風景だった
ただ、来た理由はなかった
実家に帰れば、たぶん両親から叩き出されると思った
かと言って知り合いの家に行っても、どうせすぐに両親に連絡されることは目に見えていた
そんな俺の頭に浮かんだのは、A子だった
A子なら、もしかしたら俺を待っててくれてるかもしれない
いや、きっと待ってる
A子と結婚すれば、こんな糞みたいな生活から解放されると思った
とても自分勝手な考えだった
本当に最低最悪の考えだった
自分から放置したA子を、今さら利用しようとした
好きだから会いたいとかじゃなくて、ただ自分の身が可愛くてA子を利用しようとした
でも、当時の俺はそれに罪悪感なんて感じもせずに、A子の家を目指した
幸い俺の風貌はぼさぼさの頭に無精ひげ、げっそりとした顔とかなり変わっていたから、よく見ないと俺だとは分からなかった
誰にも気づかれることなく、A子の家に辿り着いた
A子の家の門を叩いた
もちろん、そんなことをすればA子の家族と鉢合わせる可能性もあったけど、そんなことを考える余裕なんてのは俺にはなかった
ただA子に会えば何とかしてくれる
そんなバカみたいな考えしかなかった
でも、家には誰もいなかった
どうしてもA子と会う必要があったから、近くで農作業をしていた老婆にA子の所在を聞いてみた
最初は怪しがる目をしていた老婆だったけど、俺はA子の友人で急用だからと無理に聞き出した
すると老婆はようやく言った
『A子さんなら、嫁いでいってその家にはいないよ』
俺は、絶句して立ち尽くした
老婆に適当にお礼を言って、俺はフラフラしながら近くにあった神社の境内にある大き目の石に座った
そして、老婆の言ったことを頭の中で再生していた
その時浮かんだのが、あろうことかA子への怒りだった
何で俺を待ってなかったのか
何で勝手に嫁いだのか
そんなことを思っていた
本当に最低だろ?
未だに自分でも最低だったって自覚している
でも、しばらく考えると、それは全部自分のせいだったと理解した
何もかもを捨てて都会に移り住んで、結局都会でも全部を無くして地元に戻ってきている自分がとてもバカバカしく思えた
誰もいない神社で声を出して笑ってしまった
でも、笑いが収まった俺に残ったのは喪失感と絶望感だった
俺に残されたのは、死ぬか実家に帰るかの二択だけだった
俺は、恥を忍んで実家に行くことを決めた
例え縁を切られても、しばらくの生活費を援助してもらおうと思った
実家に行き、門の前に立った
飛び出した時はとても小さく見えた実家だったけど、その時はとても大きく見えた
でも、中々門を叩く勇気が出なかった
両親になんて言おうか
両親をどうやって説得しようか
そんな不安を抱えていた
家を飛び出してから、俺は一度も両親に連絡を取ってなかったし、両親からも連絡があることはなかった
たぶん、勘当されてたんだと思う
それでも、ここで引き返すことは出来なかった
もうどうしようもなかった
勇気を振り絞った俺は、震えながら家に呼び鈴を鳴らした
心のどこかで、誰もいないことを願った
でも、呼び鈴と共に家の中からは足音が聞こえてきた
足音からすれば、たぶん母親であることが予想できた
そして、玄関がゆっくりと開いた
でもそこにいたのは母親じゃなかった
向こうも俺が誰だか最初は分かってなかった
そしてすぐに、俺は気付いた
それは、A子だった
A子もまた俺に気付いたようだった
凄く驚いた顔をしたが、すぐに表情を柔らかいものにした
そして微笑みながら、ゆっくりとした口調で言った
『おかえりなさい』
その声と言葉は、A子そのものだった
どういうことだ
ん?
どんなながれになったんだ?
兄貴とくっついたに一票
A子が新しい母親になったに一票
嫁いだと聞いていたのに、俺の家にいた
俺は一人っ子だったから、俺の他に嫁ぐ相手なんているはずなかった
俺は動揺して、A子に『なんでここにいるのか、嫁いだんじゃなかったのか』と聞いた
そしたら、A子は優しい口調で言った
『私は、俺さん以外に嫁ぐつもりはありません。ここに住まわせてもらって、俺さんの帰りを待っていました』
それを聞いて、何でそんなに待ってたのか聞いた
そしたら、『母を亡くした時に、俺さんは私の傍にいてくれました。だから、私も俺さんの傍にいたいとずっと思ってました』って言われた
俺、そっから涙が止まらなくなった
凄く自分が情けなく思えたし、心の底からA子を拒絶したことを後悔した
だから、全部A子に言った
自分がどれだけヒドイことをしたのか
自分がどれだけ卑怯な考えで帰って来たのか
A子は、ただ俺の話を聞いていた
それは、小さい頃からのA子そのものだった
全部言い終わった俺に、A子は言った
『でも、俺さんは帰って来てくれました。私はそれが嬉しいんです。義父さんや義母さん達と話しましょう。私も一緒にいますから』
俺、さらに泣いた
泣きまくった
その間に、A子はずっと俺の手を握ってくれてた
そして農作業に出かけていた家族を二人で待った
うむ‥
夢でなければいいな…
しばらくしたら、家族が帰って来た
俺を見た瞬間、家族はすごく驚いていたけど、すぐに俺は土下座して謝った
当然だけど、俺は凄まじく怒られた
特に父の怒り方は尋常ではなく、すぐに追い出されそうになった
でも、それでも俺は土下座して謝り続けた
A子も俺と一緒に謝ってた
一晩中謝り続けると、何とか家に戻ることを許してくれた
そこで俺は、A子と結婚したいことを言った
自分勝手だけど、ここまで俺のことを想ってくれていたA子を本当に幸せにしたいって言った
そしたら、今度はA子は泣き始めた
でも、結婚となると、当然A子家族の許可を取る必要があった
だから俺は一度A子を家に帰した
A子は一緒にいたいと言ってくれたけど、俺はどうしても昔自分がしたことの清算したかった。清算しないといけないと思ってた
それが清算になるかは分からなかったけど、とにかくA子家族とは俺一人で話して、何とか結婚の許可を貰うことを告げた
そしたら、A子は『俺さんがそういうなら、もう何も言いません』って言って、荷物をまとめて実家に戻って行った
家を出る時に、A子は深々と俺の実家に一礼をした
次の日から、俺は昼間は農作業を手伝い、夕方はA子実家に行くようになった
これも当然だけど、初日は門前払いされた
それでも毎日のように家に行った
A子の父親と兄は、俺が来るなり怒鳴りつけ、時には水をかけてきたりもした
でもその怒りは当然のものだったし、俺はずっとA子の家に行き続けた
その間、A子父はA子と俺が会うことを許さなかった
もっとも、俺としても許可を貰うまでは二人きりになるつもりはなかった
本当はA子と話したかった
実家を出てからの7年間、高校時代を含めれば10年もの間、A子と話せなかったことを色々話したかった
一緒にいたかった
でも、そのための筋は通さないといけないって思ってた
それからも俺はA子の家に行き続けた
門前払いの毎日だったけど、半月くらい経った頃に、家には上げてくれるようになった
でも、結婚の許可はくれなかった
それでも俺は頭を下げ続けた
それからさらに約2か月後、ようやくA子家族は結婚を了承してくれた
でもそれには条件があった
これから1年間、A子と交際することは認める
だけど、一切手を出してはいけない
もし手を出したり妙なことをしたら、即刻結婚の話はなかったことにして、A子には別の縁談を用意して結婚してもらう
それについて、俺とA子はお礼を言って条件を全面的に受け入れた
それからは、二人で過ごす時が多くなった
お互い農作業があったけど、時間の合間を縫って会ってた
ただひたすらに俺が話をして、A子は何も言わずに笑顔で俺の話を聞いていた
二人に唯一認められた接触は、話すことと手を繋ぐこと
会ったときには手を繋いで話してた
そん時俺とA子は26歳
いい年下大人が、まるで中学生みたいな交際をしてた
何だか恥ずかしかったけど、それでも俺は幸せだった
正直溜まるものもあった
だけど、そこは何とか耐えた
手を出せばA子は別の男と結婚する
それがたまらなく嫌だった
その後、約束通り1年経った頃、A子家族は結婚を認めてくれた
プロポーズをした時、A子は涙を流して頷いた
『待ってる間、こんな日は来ないと思ってしまうことが何度もあった。だから、とても幸せです』と言ってた
それを聞いてA子を全力で抱きしめた
その時、俺とA子は初めてキスをした
そして、俺とA子は結婚した
俺はこれを見て確信した。俺は彼女いない歴=享年になると
イイハナシダナー
これが俺とA子の話
先日、A子が妊娠したことが分かった
もうその日から、ご両家とも毎日宴会してる
それで荷物の整理をしてたら、小さい時の二人が並んでる写真が出てきたから、ふと色々思い出してみた
今更だけど、自分で思っても色んなことがありまくったって思う
A子は今でもいつも俺の隣を付いて来てる
俺も今はそんなA子と並んで過ごしてる
俺のせいで時間がかかってしまったけど、ようやくここまで来れた
ずっと俺を待っててくれたA子には感謝してもしきれないし、心から愛してる
A子と子供を、残りの人生全てかけて幸せにしたいって思う
あ、なんか質問あったら安価で答えれる範囲で答える
なければこのまま消えるよ
ドラマか!
>>50
俺もそう思う
子供わどーなった?何ヶ月?
>>51
今妊娠4カ月
性別はまだ分かってない
名づけで両親と頭悩ませてる
A子は実在するというのか…
>>53
当たり前だw
米農家?
>>55
米と麦
それと野菜も作ってる
学生の時は手伝いが面倒だったけど、実際本腰でやってみるとけっこうおもしろい
朝早いけどな
A子は7年間なにしてたの?
>>57
最初は実家でほぼ引きこもってたみたい
でも、突然俺の家にやってきて、ここに住まわせてくださいって頼み込んだらしい
何でも、俺は必ず戻って来るから、それをここで待っていたいって言ってたらしい
何度か縁談の話を持ち掛けたんだけど、自分には俺がいるからって断ってたとか
前に一度聞いてみたことがある
もし俺が帰ってこなかったらどうするつもりだったのかって
そしたら笑いながら言ってたよ
『俺さんは帰って来たじゃないですか』って
敵わないよ
1は死ぬまでA子に頭上がらないなw
>>60
うん
マジで一生頭上がらん
愛する妻であり、人生の恩人でもある
でも、嫁はまったく尻に敷こうとしてないんだよ
同い年なのに『俺さん』って呼ぶし、敬語だし
変化がなくつまらないと思うときがくるかもしれないが、変な気をおこすんじゃないぞ
互いに敬い続けるのはとても難しいけど大事だからな
寝落ちしてた
>>62
もちろん
今本当に幸せなんだよ
このA子はすげぇな
この1の何がそんなに良かったから信じることが出来たのか不思議
>>63
俺も不思議
想像だがなんとなくA子の行動が理解できた。
母をなくし、絶望の中で幼い頃に助けてくれた1の良いイメージがあまりにも大きかったのだろう。
1に救われなければ自分は生きていなかった。そんな恩を感じたが、1が飛び出した。
残された1の両親の老後を助けて看取ることで1に恩返しをする覚悟だったのでは。
いずれにしても素晴らしい人だな!
>>65
納得
それと、素晴らしい話をありがとう
許嫁本当にいい人だな
一生大切にしなきゃだな
俺もそんな人になりたいもんだ
>>67
ダメな俺なんかにはもったいないよ
ストーカーと純愛は紙一重だと思う。元カノとうまくいかなかったから美しく終わったけれど、うまくいって親に紹介とか言ったら相当えぐいことになっていたはず。
パワハラ上司には、外では役職関係ないただのオッサンと気付いてますか?俺が会社辞めるとき何かあるかもですね、そう言ったらパタっとパワハラが無くなった。
これ実際俺がやったこと。
そして今月で会社辞めると伝えたら、その間上司は休みがちになったw
もてないニートって許婚設定好きだねー
これ美談なの?
こいつもこいつの嫁も気持ち悪いんだが
画像「応天の門」とは、いいセンス