引用元: ・【昔を】みんなの馴れ初めをおしえて【思い出して】 その10
暇なので書き逃げ
初めてあったのは中一。
クラスが一緒だった。
一目見てああ自分はこういうひとが好きなのかと初めて気づいた。
シルクのように肌理の細かい白い肌。桜色の唇。うるんだ瞳。
強い生命力を感じさせる。
彼女が笑うとそこだけぱっと明るくなる感じ。
足が速く弓道初段。
勉強は自分と同じくらい。
狸顔で菊池桃子と薬師丸ひろ子に似てる。
自分から目立とうとしたり自分が男子の注目を浴びてることを意識する素振りは見せなかった。
学級委員にも選ばれた。
小学校で一度もチョコをもらったことのない自分には高根の花だった。
彼女はもちろんもてた。
中学2年の中ごろから学年で成績が一番の出来すぎくんと付き合っていた。
高校は別だったけど、中学の同級生が多く進学してる学校だったので、噂はいろいろ聞いた。
女の子に人気のある好男子と付き合ってるとか
野球で有名な学校の野球部のエースと付き合ってるとか。
彼女は自分とはまったく逆の学生生活を送っているようだった。
しかし大学に入っても彼女の面影を忘れることはなかった。
つづく
つづき
時は流れ大学3年の春、バスの中で彼女と再会した。
彼女は一人席に座っていた。
私服姿は初めて見たけれどバスに乗った瞬間、彼女を見つけ時が止まった。
彼女の周りの空気は変わってなかった。
目を合わせないように彼女のいるほうに歩いて行った。
話しかけたい強い衝動に駆りたてられつつも、ほとんど接点のなかった
自分のことを覚えていてくれているとは思わず、無視されるんじゃないかと思うと怖かった。
話しかけたい気持ちと無視されるんじゃないかという恐怖と、葛藤が続いた。
もちろん自分には好きな女の子に自分から話しかけた経験などない。
バスの発車時刻が近づいていた。
気持ちは揺れ続けていた。
結局自分は我慢できず彼女に「●●さんでしょ。久しぶり」と声をかけた。
彼女は笑顔で「久しぶりだね」と答えてくれた。
しかも彼女は後ろで話そうかと2人掛けの席に移動してくれた。
心臓が止まるかと思うほど嬉しかった。
この時の自分の気持ちと彼女の笑顔は30年たった今も心をふるわせる。
そしてこの時話しかけなければ今の幸せはなかったに違いない。
当時の自分を力いっぱい褒めてやりたい。
バスに乗っている間、お互いの近況を話した。
きさくに話してくれたのも本当に嬉しかった。
彼女は短大を卒業し、都内の大手企業に勤めていた。
後で知ったが、そこはT大K大の博士が集まる超エリート部門で彼女は秘書として働いていた。
共通の話題があった。
2人とも同じ教習所に通っていたのだ。
自分が時間を合わせるからもしよかったら同じ時間帯に教習を受けませんかと誘った。
これも彼女は了解してくれた。
一気に自分の人生が変わった気がした。
あとはよくある話なので省略。
○○さん、今までありがとう。これからもよろしく。
21回目の結婚記念日に。
>>163
詳しくは言ってくれないが、彼女はクラスや部活の人間関係でトラブルを抱えていたらしい。
中一の自分には全く分からなかったけど。
自分はと言えば何も考えずのほほんとマイペースで、各グループと適当に付き合っていた。
そのクラス内でのポジションが羨ましく見えた時期があったそうだ。
それで印象に残っていたと。
当時自分は人と深く付き合うことができず親友と呼べる者もおらず、孤独を感じていた。
その話を聞いたとき、モノの見方は人によってこうも違うのかと驚いたものだ。
風見鶏、八方美人そんなとこかな。
接点ないのに、すごい勇気だったな。
見えない力が背中を押してくれることってあるよね