明日嫁の誕生日だから、知り合ってからちょうど10回目の誕生日記念に書いてみます。
私が30歳の時、恥ずかしながらまだ実家暮らしで、
両親は共働きで祖母は2時間程離れたマンションで一人暮らしだった。
私は昔からお祖母ちゃん子だったし一人暮らしが心配なのと、
祖母の家が実家より会社に近くて、よく泊まりに行ったりしてた。
ある時、朝ゴミを出してくると言った祖母が
(私が行くよと言っても、働いてる男の人はそんな事しなくていいの!と言われていました)、
一瞬で帰ってきたので、
「え?ゴミどしたの?」と聞いたら、
「隣の女の子が、ゴミの日にバッタリ合うとついでだからって一緒に持ってってくれるの。
買い物袋持ってくれた事もあるの。ほんとに親切なお嬢さんだわ」
と嬉しそうに言ってた。
「へー。よかったね」と言ったら、
「お礼がしたいからなんか流行りのお菓子とかない?」
と言われたので「今度買ってくるよ」と言いました。
後日、会社の女の子に聞いたシュークリームを買って祖母の家に行き、
お礼に持っていくから一緒に来てと言われて尋ねると、
大学生ぐらいの小さい女の子が出てきて
「えー!そんなんいいのに…気ぃ使わせてしまってすみません!」って言われた。
それだけで『関西の人だな(笑)』と思ったし、
すごく感じのいい子なのがよくわかった。
その時に「孫です。会社が近いからよく遊びに来てくれるの。宜しくね」
と紹介されて、
「あ、いつも祖母に親切にしてくださって有難うございます。」と挨拶した。
「いえいえ、そんな大層な事じゃないんですけど…こちらこそ有難うございます」
みたいな感じでその場は終わった。
それから何回か見かけると会釈するようになって、
だんだん挨拶ぐらいはするようになってから半年後ぐらいの土曜日に、
スーパーで彼女を見かけたので、
思いきって声をかけてみました。
「こんばんは」と言うと
「あ、こんばんは!今からおばあちゃんとこですか?」
と言われて、なんとなく一緒に帰る感じになって、
「大学生ですか?」と聞いてみたら、
「え!?まさか!もう26です…」と言われて
「え!?あ、そうなんですか…すいません…」
「いえいえ、むしろ有難うございます(笑)」
みたいな感じで、
あんまり女の子に慣れていない私でも結構普通に話せるぐらい気さくで可愛い子だった。
「関西の人ですか?なんとなく話し方がそうかなぁと思って」と言っても、
「わかりました?兵庫県出身です。でも神戸とかシャレたとこじゃなくて田舎の方なんです(笑)」
みたいな人懐っこい感じでなんかすごく好きになってしまった。
>>400 ありがとう。
好きって言っても、どうこうなりたいと言うよりも、
会えたらいいなみたいな期待があって動機は不純だけど祖母の家に行く回数が多くなり、
祖母も「これ持ってってあげて」と漬物やら旅行のお土産やらを私に託すようになって、
段々話す機会が増えた。
またある日、帰り道で前を歩いてるのを見かけたので「こんばんは!」と声をかけると、
すごくビックリしていたので「脅かしてごめんね!大丈夫?」と言うと、
「あーよかった…最近変な人がいて怖かってん…」って言われて思わず、
「怖かったら電話して!私横の部屋だし迎えにいくから!」って言ったら、
「でもいるかわかんないでしょ(笑)」って言われて
「まぁそうだけど…でもいるときは迎えに行くよ」って言ったら、
「頼りになるんかならへんのかわからん人やね(笑)でも一応連絡するね」って言われて、
やっと番号交換できた。
とかのやり取りの後、お祖母ちゃんがすき焼きするから隣の子も誘ってみてって言われて、
誘ってみたら「いいの?嬉しい!おばあちゃん好きなお菓子ある?」って返事が来たので、
会社帰りに一緒に行かない?駅前の和菓子やのきんつば買っていこうと送って、
一緒に祖母の家に行った。
その時に、彼女の実家は両親共に自営業で
(田舎の小さい会社なんですと言ってたけど)
かなりのお嬢様で、
マンションも若い子の一人暮らしにしたら立派だなと思ってたけど、
ご両親が娘の上京の為に買った部屋な事がわかった。
仕事はピアノの家庭教師と、近所の子供に自宅で教えてるとの事だった。
「子供ってピアノ弾いてみたいって思うけどすぐ飽きるでしょ。
だからおもちゃも持ってきてきてください。って言ってるんです。
飽きたら一緒におもちゃで遊ぶし、
遊んでる横で弾いてたらまた興味持ってくれるし楽しいですよ。」
って言ってて、なんかめちゃくちゃ好きになってしまった。
でももう私は30半ばで、身長は低いしデブで、168cmで80キロだった
それから何年間も好きな事は言わずに少し年上の友達として徹底してた。
ある日「ちょっとだけ出てこれる?」とLINEが来て、
「大丈夫だけど、なんかあった?」と聞いたら
「なんもないけど一緒に飲まへん?ビールあるから」
と言われた。
家の前の公園のベンチに座ってた。すぐに彼女が来て、
「雨降ってないね」
「そうだねぇ」
「今晩は大雨って言ってたのにね」
「そだね」
「いきなりごめんね」
「うん」
「あの、言おうと思ってた事やねんけど」
「うん」
「あの……好きやねん。ずっと好きやってん」
って泣きながら言われて、「私もずっと前から好きだった。結婚する?」
って勢いで聞いてみたら、
号泣しながら
「する!あなたと結婚したい。絶対幸せにするから!」
って号泣のまま結婚した。
とんでもないお嬢様で、私は田舎の普通の家庭だからビックリしたけど、
彼女のご両親は私の話を聞いてたみたいで、普通の結納と、
彼女の希望の家族だけの式を許してくれて、
私は受け取らないだろうということで、彼女宛に高額の結婚祝いをくれて、
「世間知らずの娘ですがどうか幸せにしてやってください」
という内容のお手紙ももらって、
ビックリしましたが、幸せにやってます。
10年前はギリギリメールの時代
創作でもほっこりするからヨシ
クッソ読みにくい
文章だけで分かる頭の悪さ