ぴりぴりムードのまま式がはじまり、新郎側招待客の長いスピーチが続いたあとで新婦上司がスピーチ。
穏やかで心のこもった挨拶で、新婦の人となりや仕事ぶりを褒め、
信頼する部下が仕事を辞めるのは残念だが…と、
心の底から新婦の幸せを祈っているのがわかるスピーチだった。
その後、新婦友人(以後A)がスピーチの壇上にあがった。
新婦友人は小学校の4年の夏から5年の秋まで同級生だっただけの人で、新婦が別の親戚の家に行くのに引っ越したあとは、ときどき文通してたんだって。
で、結婚が決まってはじめて手紙に彼氏がいたことを書いて結婚式に出てくれないかと言われ、仕事で海外にいたのを急遽帰国してきてくれたのだそうだ。
一緒に過ごした短い間の思い出とか、文通してたときの思い出とかを話したあとで急に黙りこんだ。
で、無言で壇上を降りて、つかつかつかと新郎両親の前まで行っていきなり土下座。
みんなびっくりしてどよめいた。
Aは華やかな振り袖着てたんだけど、おでこを床にくっつけるみたいにして土下座したまま、
「お願いします!新婦子をよろしくお願いします!お願いします!お願いします!」て叫びだした。
新郎が飛び出してきて「Aさん、大丈夫です!僕が守りますから!」て涙声で言うんだけど、それでも止めなかった。
新郎母たじたじ。
新婦もドレス抱えてやってきて、Aに覆い被さるみたいに抱きついて「Aちゃん、もうやめて!」て 泣いてたよ。
A、顔あげて涙でぐしゃぐしゃになって新婦を抱きしめてた。
「だって、新婦子はすぐ我慢するんでしょーが!私知ってるんだからね!あんたいつも手紙に良いことしか書かないけど、そんなの嘘じゃん!あんたが中学も高校も虐められたり独りぼっちだったの、○子
(Aと新婦が一緒に過ごした時期に新婦が身を寄せてた親戚の子)が言ってたんだから!
あんたが話してくれるまではと思って黙ってたけど、結婚なんて一生モンなのに、あんたがまた私の知らないとこで虐められて過ごすなんて、私もう絶対に絶対に嫌だからね!うわああああああん!!」
なんて号泣するもんだから、新郎新婦はもちろん聞いてるこっちも号泣ですよ。
そのうち新郎両親も加わって号泣。
会場スタッフも泣いてた。
恥ずかしながら、うちの親戚の年寄りが声高に新婦をないがしろにする発言したり、
新郎母がAさんに「あんな孤児の友達だなんてww」てpgrしてたんだよね。
それで静かに怒ってたんだろうなあ。
式のあとAさんがすぐ帰るというので、新郎母が是非泊まっていってくれと引き留めていたんだけど、本当に仕事が忙しくてやばくてすぐ帰らないと行けないからと飛ぶように帰っていった。
別れ際に新婦に「つらいことがあったら、私んとこにおいで!あんた一人くらい養えるし!!」て言ってた。
Aさんが仕事で行っているのは私が留学を予定しているとこだったので意気投合してメアド交換したんだが、
その後「レンタル振り袖なのに土下座するわ、ビールこぼすわで結局買い取りになったあげく、飛行機に乗り遅れて仕事忙しすぎてマジで死ぬかと思った……」と聞いた。
新婦は新郎両親にかわいがられて楽しそうにやってるみたいだし、Aさんが一番不幸だったのかもしれん。
あと、Aさん騒動でその後の出し物で親戚ばあちゃんが楽しみにしていたカラオケが無くなったのも。
AさんGJ
新郎両親もいきなり良い人になってんじゃんかw
根はそう悪くない人だったのかな。
田舎の偏見持ちを直させたAさんGJGJ
新婦もいい人だったんだろう、友達がここまでしてくれるんだから。
よかったよかった。
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