フェイク入れてるので辻褄が合わなかったらごめんなさい。長文です。
我が家は両親と年子の姉と4人暮らしだった。
両親とも安定した仕事をしていて習い事もたくさんさせてもらって、
とても幸せな子供時代だったと思う。
しかし私たちが中学生の頃、母があまり家に帰ってこなくなった。
快活だった父がだんだん無口になりやせていって、
姉が父のことを心配しながら家事をやり始めた。
母がほぼ自宅に寄り付かなくなったころ、母が不倫していたことを知った。
父はまだ母に未練があったのだろう。
母に離婚してほしいといわれても承諾しなかった。
私たちの前では努めて明るく、なんでもないように振る舞った。
父と私たち姉妹で家事を分担しながら
「母が帰ってくるのを待とう」と
全員が半ば自分に言い聞かせるように生活していた。
母から私たちには連絡は来なかった。
しかしある夜、父は遅くまで帰ってこなかった。
夕方、暗く沈んだ声で今日は遅くなると電話をかけてきた。
姉と二人で眠れずに父の帰りを持っていたら、父が疲労困憊した様子で帰ってきた。
なぜかお線香のにおいがしていた。
父は私たちの顔を見ると、顔を覆って泣き始めた。
私ははじめてそのとき、父が泣いた顔を見た。
父は泣きながらとぎれとぎれに、もう母と離婚すると私たちに告げた。
正直、私も姉もそれは覚悟を決めていた。
しかし、感情の堰が切れた父が語った内容がすさまじかった。
産むつもりだったらしい。
しかし、妊娠後期でお腹の子供が亡くなってしまったらしい。
母はその子供を「出産」(タヒ産)し、その遺体を病院に置いたまま逃げたそうだ。
不倫したことで母の実家は母を勘当していたし、
不倫相手との生活もまだ軌道に乗っていない。
そして父との離婚が成立していないので、
亡くなった子供は父との間の子供としてタヒ産の届け出をしなければならない。
そういう状況で混乱したのか、母は病院側からの連絡も一切無視し、
子供の遺体は3日ほど病院の冷蔵庫に安置されていたそうだ。
「本来頼むべき筋ではないことは分かっていますが…」と、
父に連絡が入ったそうだ。
父も引き取り拒否の場合、警察に連絡が行く予定だったらしい。
父は警察沙汰にはしたくないと思い、病院に赴き、
今回の母のさまざまな状況の説明を受けた後、
母と不倫相手の間にできた亡くなった子供の遺体と対面したそうだ。
その子は男の子だった。
父は娘2人には恵まれたので、できれば息子もほしいと言っていた。
病院に子供と父の親子関係を否定するためのDNA鑑定を依頼してから、
子供の遺体を火葬し
父の先祖の眠る菩提寺にいったん遺骨を引き取ってもらったそうだ。
父と亡くなった子供には一切血縁関係はないけど、
父はその子があまりにも不憫で、父の実子としてタヒ産の届け出をしたそうだ。
名前も男の子だったらつけたいと思っていた名前を贈ったらしい。
その話を聞いたとき、私の中で母に対する愛情が冷めたことを感じた。
後で聞いたら姉も同じだったそうだ。
そこから離婚の話し合いとなり、
亡くなった子供と父の血縁関係を否定するDAN鑑定書をもとに、
財産分与と慰謝料相殺、持家は名義を完全に父に移行する形で離婚が成立した。
不倫相手に夢中だった母は、私たちの親権は最初から放棄した。
私たちは面会自体拒否した。
養育費は母方の祖父が土下座とともに一括で払ったらしい。
数か月前、私の職場でタヒ産してしまった先輩がいた。
職場復帰したころは憔悴しきって、
そして月命日ごとにお墓参りをしているという先輩を周りはかわいそうだというけど、
私はその赤ちゃんに対して、
「お母さんに愛されてよかったね」と思ってしまう。
こういう一連のことが私の修羅場だ。
浮気相手へは制裁を加えなかったんでしょうか。
なかなか勧善懲悪な展開にはならないものなんでしょうかね。
職場の先輩のお子さんに対するこの人の感情は普通だよ。生きられなかった事は可哀想だし、その先輩も可哀想だけど、生まれてくる事を心から望まれていた事、亡くなっても愛されている事だけは本当に幸せだと思う。
創作なら数年後に浮気相手と別れたクソが復縁求める→拒否からの孤独タヒがセットだな