子供の頃、毒親のおかげで数々の修羅場を経験した。
そのうちのひとつをここでお披露目。長いです。
私の父親は清々しい程のクズでキングオブヒモな男。こいつのことはクズと呼ぶ。
クズは母が夜働いて稼いだ金を元手に喫茶店を始めた。当時、小学校低学年の私はよくこの店を手伝っていた。
ある日、店から家に帰るため車に乗ろうとしたら知らない女がやってきて助手席に座った。プリの登場である。
ん!ママ以外パパの隣に座っていいのは私だけ!なんだ、この女は!
と思ったが子供の私は隣の市のクズの店からひとりで家まで帰ることができず、渋々、後部席に座りおとなしくしてた。
このまま、家に帰れないのか?
とこの時、じわりじわりと心が修羅場り始めた。
車はしばらく走ると道沿いの喫茶店に入った。
なんで、こんな知らない化粧の濃い女と喫茶店なんか入らないといけないんだと思い、イライラしていたせいなのか、大嫌いなアイスクリームを注文してしまった。
クズがプリに「お前は?何にする?」と聞くと、
「私も、私子ちゃんと同じアイスクリーム。」
と気持ち悪い声で言った。
それを聞いた瞬間、気分が悪くなってトイレに駆け込んだ。
その当時、吐くと言う事を知らなかった私は下痢になった。
そこで記憶がブツっと切れている。
ほぼ間違いなく、クズから「ママには内緒だよ」と言われたと思う。
「あんな女のアソコを舐めた口でキスしてくんな!タヒね!」
子供心に、子供の前で何を言ってるんだ。あー、私はここの家の子じゃない、本当のパパとママ、早く迎えに来て!と思いながらぼんやりテレビをみていたけど、心は修羅場マックス。
大人になって母に聞いたところ、クズはプリとのんきに母の金で旅行に行ってたらしい。
夜の仕事で朝早く起きることのない母が朝の8時に黒電話の受話器を握りしめ殺気立ったオーラを漂わせダイヤルを回していた。
あまりの怖さにいつもより少し離れた場所で正座をして母の後ろ姿を見つめていた。
「クズの家内ですが、あなた、プリさん?この電話の意味わかるわね?
私が営業時間前に電話してるって意味わかるわね?こっちも仁義を通してるの。あなた、私や娘に言うことはないの?あなたの上司にお話することもできるのよ?」
いつもは激情型の母が淡々と話しているのが返って怖かった。
恐らく、謝罪を要求したのだろう。
最後に冷めた声で母はプリに聞いた。
「それで、プリさん、あなたどうするおつもり?」
すぐに立ち上がれなかったのは正座で足が痺れたせいだけではないと思う。本当に怖かった。
見てるだけ、聞いてるだけ、それだけなのに、結婚してる人に手を出すと怖い目にあうということを知った幼い私の修羅場。
プリはクズの店の近所の信用金庫の行員だったらしい。
なんで、再構築なんかしたの?と母に聞いたら、案の定「子供がいるから」とエネmeです。本当に(ryな返事が返ってきた。
そして、ケラケラ笑いながら、
「あんたが仕返ししてくれたから」
と言う。どういうこと?と聞くとこんな話をされた。
「私子、信用金庫のお姉ちゃんは美人だったよな?」
と聞きかれ、
「私子、あのおねーちゃん嫌い!私も私子ちゃんと同じアイスクリームって言ってさ気持ち悪いっ!カメレオンみたいに、真っ青なのおめめに塗って(といいながら、瞼に指でアイシャドウを塗る真似をして)カメレオンみたい!ママの方がずっとキレイ!」と答えたらしい。
258: 252 2013/11/23(土) 00:36:28.83 ID:trCxHw+X
その後、実はあの喫茶店に行ったのはプリと私の顔合わせで、クズは母と離婚して親権を奪い取り私を連れてプリと再婚するつもりだった。
結局、プリは私を引き取るまでの覚悟がなく別れとをあの時の母から電話で話したらしい。
その話を聞いて全ての記憶が繋がり幼少期戻って、修羅場プレイバック。
こんなこと人にも言えず、悶々としてたのでここで吐かせてもらいました。
それでは名無しにもどります。
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