早目に着きすぎてロビーのソファに座って顔見知りがいないかキョロキョロしていたら
ホテルマンらしき男性に
「少しお時間頂けますか?」とか言われて
ワケがわからず「はぁ」と答えたら
初老の女性が横に現れて一緒に来て下さいと言われた。
なんとなく断りずらい空気があって、
怪しい感じでもなかったから付いて行ったら親族控室みたいな所に連れていかた。そこには10人ぐらい集まってて 私を見た途端にそれぞれが「おー」と歓声のようなワケの分からない声を上げた。
中に新郎の恰好をした男性も交じっていて、なんかオロオロしてた。
ホテルマンの男性もそのままいて、さっきまで一緒についてきた初老の女性が
「あなたにお願いがあります。どうか私たちを助けてください」
と言うようなことを言われた。
花嫁さんが式当日いなくなっちゃったらしい。
どういう事情でいないのかは説明されなかったし、こちらも聞かなかったけど
花婿さんのオロオロした様子からして、逃げられたのかなーと思った。
わかんないけど。
で、ロビーにいる私を先程の初老の女性が見つけて
花嫁に物凄く似てるらしいんだ。私が。
披露宴はどうしても中止にできない事情があるらしくて
ただ黙って座ってるだけでいいから、花嫁に成りすましてもらえないかと。
もちろん最初は断った。
なんとなくバチ当たりな気がしたし、友達の披露宴に出席しなきゃいけないし。
それに絶対バレるって!って思ったし。
でも自分の母親よりずっと年配の女性に土下座せんばかりに頭を下げられて
他の人たちからも涙目で頼まれて、なんかその場の雰囲気で断れなくなってしまった。
それで、ホテルの人が友人に事情を説明して来てくれることになって
私はそれからめまぐるしく大忙し。
写真を見せてくれたんだけど、似てると言われれば似てるような気もするけど
花嫁さんには唇の上に割と大き目の黒子があるけど私にはない。
というワケで、黒子描かれたw
会場に入ってぐるっと歩いて回る間、心臓の音がバックンバックン聞こえるし
ひな壇に上がって座ってからは眠気と闘うのに必死だった。
眠気が去ったと思うとお腹が空いてきて、目の前の御馳走が食べたくて食べたくて
やっぱり断れば良かった~と大後悔。
こんなの絶対新婦の友人にはバレてるよなぁと思ったけど
お色直しの時に新婦のお母さんに聞いたら、友人たちは事情を分かってるらしい。
なんかよく分かんないけど、絶対バレてはいけない人が何人かいるらしいんだよね。
だからキャンドルサービスの時はこのテーブルは早めに終わらせて・・・とか指示があった。
彼氏でもない男に腰に手を回されて気持ち悪いし、イラッとするし
早く終わってくれーとそればっかり考えてた。
3時間強かかってたと思う。
なんとか終わってホテルの一室に案内されて
新郎と新郎の両親、新婦の両親それぞれからクドイぐらいお礼言われて
ルームサービスをとったので、
食べてからお帰り下さいって言われてやっと解放された。
今日のお礼だと渡された封筒には30万入ってた。
あの新郎はその後どうなったんだろう。
披露宴を誤魔化したって、花嫁が戻ってこないと新婚生活は送れないだろうし
ここから先は誤魔化しようがないと思うけど。
成田離婚したことにでもするのかなぁ。
これが私の今迄生きてきて凄く衝撃的だった体験。
ちなみに披露宴を欠席してしまった友人の新居に後日お詫びを兼ねて訪問した時、
友人は「私より面白そうなことやっててずるいと思ったw」って許してくれた。
そんなことあるもんなんだなぁ
とんだとばっちりだw
連絡先とかは聞かれないですんだのかな
聞かれても絶対言いたくないだろうけど
時給10万円はスゲーww
>>30
花嫁、花婿代行屋を起業するとよいかも
中国では帰省用のレンタル彼氏、レンタル彼女という職業があるらしい
連絡先は聞かれなかったよ。
でもこちらは披露宴で新郎新婦のプロフとか流れるし
名前や勤め先も知ってしまうんだよね。(もう忘れたけどw)
これってもし私がとんでもない黒い人間だったら
あの人たちにとってヤバイことになってたかも知れないのに
そういう事に頭が回らないぐらい必死だったんだろうな。
ですよねー
人によっては替え玉をネタに脅迫する人もいるだろうに…
その後、面倒ごとにならなかったようでよかった
だが実はしばらくの間、監視されていたのであった
妙なことをしそうにないと判断されたので監視も終了したのである・・・
そんな事できるやつらなら嫁に逃げられたりしない
怖いよ、無事に帰ってこれてよかった
シェリフ、ビュフォード・T・ジャスティスもそうすればよかった