「これでも大丈夫ですか?」 怖いくらい真剣な顔でいう嫁
「火傷・・・かな?」 嫁は色白な方だが右太腿に大人の掌2つ分くらいの火傷の痕がある
その時はそこまで詳しく見なかったが濃い肌色がまだら模様になって皮膚が他よりツルツル光って見える
よく見ると実は細かいしわが寄ってるのがわかる
「そうです。小学生の頃。これでずっと苛められてました。水着とかミニとかは無理です」
急いで服を直しながら話し続ける嫁
「バカでしょう?でも後でいろいろいわれるの嫌なんです。ガッカリされるのつらいじゃないですか」
「あの、俺は全然がっかりしてないんだけど」
「これのせいで俺さんもいろいろいわれるかもしれません」
「そんなことはないと思うよ」
「いう人はいいますよ」
「そういう人はほっとけば?大丈夫ですよ。俺を信用してつきあってください」
「本当ですか」
「本当です」
「あっあの、わたしこれ見せたのは俺さんだけで。誰にでもみせてるとかじゃあ・・・」
「わかってるってば。嬉しいです。よろしくお願いします」
敬語とタメが混じってるのは実際そうだったからで、嫁の真剣な態度に釣られて
柄にもなく真摯で頼りがいのある男みたいに毅然とした態度になってしまった
「気にすんなよー」「ひゃは、パンツ見えてる」みたいに軽く茶化すのは違う気がしたので
カッコつけも他に見てる人がいるわけないから照れることもなかった
その日の午後は嫁は泣きながら仕事をしていたので他の女子社員に問い詰められ
その日のうちに俺とのことは会社でばれてしまった
しかも嫁が俺の立派な態度(笑)を誇張しまくって話したせいで、しばらくの間会社でヒーローになってしまった
俺がちゃんと嫁を大事にしてるかとか仲の進展を見張られてる雰囲気でやりにくかったが
俺は元来が馬鹿なので話題の人物になった事態を楽しんでもいた
つきあって最初の頃は嫁の話題は火傷のことばかりで、他に何を話したのかほとんど覚えていない
いじめの話も詳しく聞かされたし、それで他人に心を開けなくなった話も聞いた
大学で今度こそ火傷コンプを抑えて友達や彼氏もつくるんだと頑張っていたけど今一歩だめだったことも聞いた
会社での普段の明るさから考えると自虐過ぎる語り口にも思えたが、彼女の葛藤や努力はせめて聞いてやりたかった
恋愛当初のラリ状態で「俺が彼女を守るんだ」と恥ずかしくも意気込んでたことが良かったのかもしれない
俺と部屋で過ごすときは意識して無理して太腿の出る服装をしてるのもけなげだった
行為に持っていくまでは少し時間がかかったが太腿だけは最初から撫でまわしまくった
真面目な話になることが多いので太腿を撫でまわしても案外と情欲には負けなかった
痕隠しようのファンデーションとかも一緒に研究したりしたが、お互いにいつの間にか気にしなくなって
そっちはほったらかしになった
嬉しかった思い出がある
翌年の夏、嫁がいったこと
「生まれて初めて水着買った。海にいかない?誰も人の火傷なんか気にしないよね?」
嫁が買ったのはボトム小さめの大胆なビキニで、正直に言えば海辺の日光で嫁の傷痕は
普段よりもずっと目立ってしまっていたのだが、気にする気配もなくはしゃぎまわる嫁を見て
こいつの笑顔と一生離れたくないと本気で思った
>>335
理解があっていい男だな。
俺も火傷があって、よくからかわれた。
悪気が無くて聞いてくる事もあって、それはいまも変わらない。嫌なんだな。
でも、40超えたおっさんの俺におかんが「最近、皮膚の手術で綺麗に出来るようになったらいしよ」と、言ってきた。
やはり、子供に火傷を負わせてしまった親の責任は長年あったみたいで「大丈夫だから、結婚もしてるから」と流した。
どういう経緯の火傷かは分からんが、本人もだか、親も嫁に出せて安心しただろな。
お褒めのスレいただいてるけど俺をかっこよく書きすぎた?
ありがとうございます
いくら両想いでも会社の昼休みに告白してすぐにスカートまくり上げはねーよ
俺たち焦ってたなというのが嫁との笑い話
火傷痕については俺は嫁が好きだから「肌の色が変わってるだけだろ」くらい鈍感で
でも嫁にとっては人生が狂うくらいの傷だから、かける言葉が難しかった
今でも仲良いし会話も多いし子供もできたけど、もげる回数は減ったな(笑)
>>341
俺の書き方で不快になられたら申し訳ないです
ガス台からとろうとした煮え立った鍋らしいです
嫁の両親についてはお察しの通りです
両親が繰り言いいすぎるのもだめなようで一時は嫁との間に微妙な隙間があったようですが
無事に結婚したことでその溝は埋まった気配です
>>345
救うことで自分も救われるってあるよな
いい夫婦みたいだしこれからも仲良くな
もげる呪いをかけておくw
とりあえずモゲロ
ありがと。
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