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メンヘラ彼女を捨てて後輩にのりかえた。その後に後輩が入院した原因はなんと…
お前ら聞いてくれるか?
まず最初に言っておくとメンヘラの話だ
多少お客と接する機会もあったんだが
その精算の時間の会話すらしてほしくないって
彼女には言われていた
ただ仕事だし話し掛けられて無視するわけにもいかない
そんなたわいもない事でいつも喧嘩になっていた
そんな事が続いてるうちに
バイト終わりの携帯にメールが来るようになった
内容は手首切った写メ付きてそれだけの内容なんだが
当時の俺はメンヘラなんて知らなくて
焦ったんだ
浅く切っただけだから大丈夫
けど、俺君が他の人と話してると
また切っちゃうかも
そんな感じの事を言われた
俺も焦ってたってのもあって
なるべく話さないって言ってしまったんだが
これが悪かったのかもしれない
彼女はコンビニに来てないし
分かるわけもないと思うが
なるべく会話を最小限にする努力はしてた
そこから多少彼女も落ち着いてきて
普段通り過ごしてたんだが
ある時バイト先に18歳の女の子が来た
もちろんバイトするためにね
控え室で多少の自己紹介なんかもあって
年齢が近い俺が簡単な品出しやレジなんかを
教える事に決まってしまった
その女の子A子と呼ぶけど
A子も俺に話しかけてくる事が多くなった
俺は最低限の返事しか居ないんだが
そこがガツガツしてなくて
A子からしたら好印象だったのかもしれない
数週間経ってA子がバイトにも慣れてきたある日
バイト終わりの時間が同じ事もあり
一緒に帰りませんかと言われた
帰る方向は同じなのでいいよと言うと
A子は喜んでいたな
会話はほぼ無いが俺とA子は歩いていた
帰り道に公園があってその先で
別れる事になるな、なんて事を考えてると
A子もそう思ってたのか
「あの公園過ぎたら帰り道別れちゃうんで少し寄っていきませんか?」
そんな事を急に言われて
俺はびっくりしたが彼女がいるから
無理だよと断った
A子も諦めたのか「分かりました」
素直に諦めてくれた
公園が見えてきてもうそろそろだなと思った時
公園から彼女が歩いてきた
「俺君、その子誰?」
「バイト先の後輩だよ、たまたま帰り道同じだから」
俺は素直にそう言うと彼女は
「そう、分かったわ
ここからは私と帰りましょ」
そう言って俺の手を引いた
「それじゃあA子この辺でまたな」
俺はそうA子に言うと
A子も
「俺さんありがとうございました」
そう言って俺達は別々の道を歩いていった
家までの帰り道彼女からは
あの子との関係は?どんな子?
ずっとA子の事を聞いてきたが
知ってる事だけを話してその日は終わった
ある休み日に店長から電話が掛かってきた
「A子ちゃんが階段から落ちて怪我したみたいでね
俺くん少しの間忙しいかもしれないけど大丈夫かい?」
俺はバイトもそれなりに長くやってるので
大丈夫ですよと言った
A子が階段から落ちるね…ドジだな
大丈夫だといいけど
そんなことを考えながら休みの日をダラダラ過ごしていた
段々と飽きてくる
携帯を触りながら彼女にでも連絡するかと思ったが
そう言えばバイトがあるって言ってたのを思い出し
いつも暇な友人に電話をかけてみた
「もしもし、俺だけどB太今何してる?」
そう言うといつも決まって
絶賛ニート中のB太は
「暇してるよ」と返してくれた
「じゃあ、とりあえず駅前で集合で」
いつも通り決まったやり取りをして
電話を切り準備をして駅に向かった
距離的に俺が遅くなるのはいつもの事なので
お互いそれには何も言わない
今日はなにして遊ぼうかなと考えてると
「今日はカラオケな」
とB太が勝手に決め俺の手を引いて進む
が途中で止まり
「そう言えばお前知ってるか?一昨日ぐらいにそこの駅の階段
女の子が突き落とされたってさ」
そう言って階段の方を指さす
俺は一瞬変な気がしたが気にせず
「俺のバイト先の後輩も階段から落ちて怪我したってさ最近多いのかね」
そんな冗談を言うと
「実はその後輩が突き落とされた子だったりして」
B太も俺に冗談を返してくる
そんなやり取りがあったがまた歩き出し
やがてカラオケに着いた
俺はB太が歌うアニメソングを延々と聞かされ
これいつまで続くの?と思いながら
いい暇つぶしにはなったかなと
その日を満喫した
ベッドで横になってると
彼女から電話があった
「俺君、今バイト終わったよ少し話しようよ」
内容はありきたりなものだったが
やけに嬉しそうに喋る彼女が印象的だった
何事も無いまま数日が経った
バイト先に向かうと
今日A子ちゃん復帰するからと
店長に聞かされて
今日からまた少し楽できるなとそんなことを考えていたら
A子がやって来たので俺は
「A子大丈夫だったか?」そう聞くと
「もう大丈夫ですよ、骨折もしてなかったんで打撲だけで済んでよかったです」
そんな事を言いながら
青色から黄色になりかけの腕の打撲痕を
見せてくれた
「痛そうだな、まぁ無理するなよ」
それだけ言って仕事に取り掛かる
休憩に入り控え室で休んでると
A子も入ってきた
「俺さんには言いますけど…
実は駅の階段で転けたんですけどね
誰かに押された様な気がしたんです
人が多かったので誰が押したか分からないんですけど
俺さんの彼女さんがいた気が…」
俺は驚き「そうか…」とだけ言った
まさかB太が言ってた事が本当になるとは
俺はA子が押された事より
彼女がいた事に驚いてしまった
そう言えばA子が階段から落ちたって聞いた後
彼女電話で嬉しそうな感じだったな…
休憩が終わった後も
俺はそのことが頭から離れなかった
俺は思い切って彼女に聞くことにした
「もしもし、俺だけど、うんバイト今終わった
夜遅いけど会えるかな?」
そう聞くと彼女は嬉しそうに
「私も会いたかったよ、じゃあ帰り道の公園で待ってるよ」
「うん、分かった」
そんなやり取りをして電話切った
冷静な振りはしてたが内心焦っていた
もし彼女が押していたら…
A子が怪我をしたから嬉しかったのか…
色々考えてしまうが答えなんて出てこない
思っていたより考え込んでいたみたいで
公園が目の前まで見えてきた
頭の中は不安でいっぱいだった
しばらくして彼女がやってきた
「俺君お待たせ」
「いや、俺も今着いたところだよ」
聞いてしまったら終わるような気もして
なかなか言葉が出てこない
すると彼女が
「どうしたの?元気無いけどなにかあった?」
何かあったと言えばあるが…
言っていいものか
だが聞かなければこのモヤモヤは消えない
俺は勇気を振り絞り
「この前さ駅で女の子が階段から落ちたの知ってる?」
そう聞いてしまった
「あーあれね、私も駅にいたから知ってるよ
遠目でしか見えなかったけど」
彼女は焦った様子もなく答える
「あれ、A子なんだよ」
すると
「そう…」
それだけ言って彼女は黙ってしまった
「あの後の電話で嬉しそうにしてたしさ
お前A子を嫉妬してたろ?
こんな事言いたくないけど
もしかしたらお前が突き飛ばしたのかなって…」
彼女は小さい声で
「私はやってないよ…俺君信じて…」
だけど俺からすれば
誰かと話すだけで嫉妬で手首を切ったりする女だ
A子とは一緒に帰ってる所を見られてる
手を出す可能性がないとは言えない
「じゃあ、帰り道で
A子の事を俺に質問したのはなんでだ
A子が駅で電車に乗って帰るのも知ってたろ
電話の時嬉しそうにしてたのはなんでだよ
俺も疑いたくないけどお前の嫉妬の事も知ってるから
どうしても疑ってしまう」
俺は半ばヤケになって言ってしまった
「ごめんなさい…でも本当にしてない」
泣きながらそう言って彼女は帰っていった
あまり連絡も返さなくなっていった
逆にバイト先で会って話す上に
慕ってくれるA子とは仲良くなっていった
「彼女さんと上手く行ってないんですか?」
A子から聞かれた俺は
「うん、まぁ色々あってね」
深くは語らずにそう言った
「ダメですよ彼女さんとは話した事ないけど
綺麗な人だし優しそうな人じゃないですか
俺さんも優しくしてあげないと」
「そうだな優しくか…」
そんな風に時々A子は彼女の心配もしてくれる
優しい子なんだな
少しずつ俺はA子に惹かれてたのかもしれない
彼女にもキツく言い過ぎたか
犯人なんて決まってないのにな
俺は少し反省しながら
今度彼女に優しくしてみるか
そんな風に思っていた
それから今まで通りには行かなくても
多少は彼女に優しく接していた
歯車が大きくズレたのはこの時からかもしれない
ある日の朝彼女から電話があった
あれ以来やり取りはメールでしかしてなく
電話なんてしてなかったから
気になって電話に出ると
「俺君、私全部分かった
私達を嵌めたのはA子ちゃんだよ
私昨日歩道橋の階段から落ちて今入院してるの
落ちる瞬間A子ちゃんが見えたの、本当よ」
俺は何言ってるんだこいつ状態だった
「A子がそんな事するわけないだろ
バイト先でも
いつもお前の事気にかけてくれてるんだぞ?」
入院してるのは心配したが
その後のA子が犯人
これは信じられなかったし
彼女が俺にもう1度振り向いて欲しくて
嘘をついてるとしか思えなかった
「落ちる時はっきりとA子の顔みたのか?
周りに目撃者は?」
そう聞くと
「はっきりとは見てない…けど…
周りに人もいなかったと思う…」
「そんなにA子を犯人にしたいのか
A子にも一応聞くけどさ」
そんなやり取りを続けて
俺の方から電話切った
先に来ていたA子に聞いてみた
「A子昨日の夜は何してた?」
「私は昨日は家でテレビ見てましたね」
「そうか、ならいいんだけど」
「どうしてそんな事聞くんですか?」
「いや、うーん彼女から朝連絡来てな
入院してるって言われて
A子に突き飛ばされて階段落ちたって言ってるんだよ」
正直に話してみると
「私はしてませんよ?
けど、彼女大丈夫ですかね
入院って心配ですね」
やっぱりこの子は優しいな
犯人扱いする彼女すら心配するなんて
「大丈夫だとは思うけどね
頭でも打っておかしくなってるのかも
まぁお見舞いに言ってみるよ
変な事聞いてごめんね」
病室に入ると
ベッドに横になりながら彼女が
「俺君来てくれたんだ…」
「あぁ、大丈夫か?」
「何ヶ所か骨折してるけど
命に別状はないから大丈夫よ」
「そうか、そう言えばA子に聞いたけど
あの日はテレビ見てたってさ
内容まで言ってくれたよ
やっぱり見間違いなんじゃないか?
お前の事心配してくれてたぞ」
「いえ、絶対A子ちゃんよ…
俺君は騙されてる」
「どんだけA子を犯人扱いすればいいんだ
お前なんかよりよっぽどA子の方がいい子だよ」
あまりにもA子を犯人にしたがる彼女にムカついて
酷いことを言ってしまった
「そう…」
そう呟く彼女の言葉を聞いて俺は病室を出た
またA子の事を言われて優しく出来なかった
彼女と真剣に向き合えばA子の話になり
お互い少しずつだが会話が減ってきた
彼女との会話が減るたびに
A子への思いが増えてきた
そんな思いで関係が続くはずもなく
俺は自然と電話を掛け
彼女に別れを告げていた
「もしもし、俺だけど
突然で悪いがもう俺達別れないか?」
彼女は
「そう…分かったわ」
とだけ言い電話を切った
俺は思っていたよりもあっさりと別れた彼女に
少しだけ驚きつつも
A子にどう告白するか悩んでいた
彼女と別れた後に数日は経ってるが
あれだけ俺と彼女の心配していた
A子の事だ
彼女と別れてすぐ告白するような
男を好きになるはずがない
俺は勝手にそう思い告白出来ずにいた
A子と帰りの時間が被ったある日
「俺さん、最近悩み事でもあるんですか?」
驚いたがA子は俺が悩んでるのを
分かってたみたいだ
「悩みと言うか…彼女と別れてな」
俺がそう言うとA子は
「え…?もしかして振られたんですか?」
「いや、俺から振った
最近上手く行ってなかったし
好きな人が出来たからな…」
「どんな人ですか?見た目は?年齢は?」
やけにA子が食いついて来るが
俺はチャンスはここしかないと思い
「A子だよ、好きな子は」
A子は少しの間無言になり
そして口を開いた
「私も俺さんの事ずっと前から好きですよ…」
私の方が俺さんの事好きなのに
なんで私がバイトしたか知ってますか?
俺さんの近くにいるためですよ
コンビニに買い物来た時に俺さんを見掛けて
あ、この人が私の運命の人だって分かったんですよ
駅で丁度彼女さん見付けたから
自分で転けちゃいましたよ、痛かったんですよ
ちょっとずつ私を好きになってもらいつつ
彼女さんの事を嫌いになってもらうのは
大変でしたよ
ある日彼女さんを見つけた時
こいつのせいで私が転けたんだから
こいつも同じ事してやらなきゃって
顔見られたんで焦りましたけど
俺さん馬鹿なんで気付かなくて良かったです」
俺は頭が真っ白になって言葉が出てこない
「俺さんリストカットって知ってます?
あれ、手首だとバレるんで
私はお腹切ってるんですよ
お腹だとバレないんで」
俺はA子の豹変ぶりに恐怖を覚えた
「じゃ…じゃあ、なんで今そんな事を俺に言うんだ
嫌われたいのか…?」
するとA子は笑みを浮かべると
「運命の人には全部知ってもらわなきゃ
ダメじゃないですか
運命の人なんだからこんな事で嫌いになりませんよ
なりませんよね?」
俺は恐怖のあまり逃げ出した
家に着いてから
バイトだってやめよう
A子とは顔合わしたくない…
彼女の言ってる事は本当だった
なんで信じてやれなかったんだ…
そんな事ばかりが
頭の中をグルグルと渦巻いていた
次の日バイトの時間になっても
俺は部屋に篭っていた
A子はヤバい…もう顔も見たくない
そんな事ばかり考えていたら
店長から電話が
「俺くん今日どうしたの?
休むなら休むで前もって言っててくれないと
A子ちゃんも急に辞めるって言って
辞めちゃったしさ…」
A子が辞めた?
なら俺はバイトを辞めなくていいか
わざわざ辞めたなら客としても来ないだろう
俺は店長に
「本当すみません、今から向かいます」
と言い店長は
「分かった、早く来てね」
とだけ言って電話を切った
多少の警戒はしつつも
バイト中にA子が現れる事はなかった
帰る時間になって荷物を出していると店長が
「そう言えば俺くんA子ちゃんと仲良かったよね
辞めた理由とか聞いてない?」
と聞いてきた
「分かんないですね、そういう話は聞いてないので」
実際は俺との事でやめたと思うが
それを言う気にはなれなかったので
嘘をついて知らないふりをした
家に帰る道も警戒はしていたが
何事も無く
いつも通り家に着いた
風呂に入ってる時に
あぁ彼女にも謝らなきゃな
許されないだろうけど
酷い事も沢山言ってきたしな…
風呂から上がり彼女に電話を掛けるが
電話に出ない
二、三度掛けるがやはり出ない
この時間は家にいるはずだから
やっぱり嫌われたな
まぁ仕方ないか
そう思いながらもメールを送った
今までの謝罪、今までの感謝
そんな内容のメールだ
そして眠りについた
起きるとお昼に近い時間だった
何気なく携帯を見ると彼女からの着信が3件も来ている
メール読んでくれたのかな
やっぱりちゃんと電話でも謝ろう
そう思い折り返しかけ直す
何コールかした後に繋がった
「もしもし、俺だけど…」
すると聞こえてきたのは男性の声だった
「もしもし、俺くんで間違いないかな?」
「はい、そうですが…彼女さんは?」
「…すまない、娘は今電話に出れなくてね
今から家に来て貰えないだろうか」
「はぁ…構いませんが、彼女さんの家でいいんですね?」
「ありがとう、待ってるよ」
そう言って電話は切れた
彼女の父親が電話に出るなんて
どうしたんだろう
不思議に思いながらも
俺は彼女の家に向かった
俺はインターホンを鳴らす
彼女の父親が出てきてリビングに案内された
「急に呼び出してすまないな」
彼女の父親が話しかけて来るが
頭に入って来ない
俺はその部屋の一角に置かれた
彼女の大きな写真から目が離せない
あれはなんだっけ…
やけに頭が重い
写真の前に置かれている
陶器らしきもの
いったいどれほど時間が経ったのか
すると
「これを俺くんに読んでもらいたい」
彼女の父親がそっとノートを渡してきた
そのノートは日記帳だった
今までの思い出が書かれ
料理が下手なくせに
俺くんは〇〇が好きらしい
頑張って作ってみようや
嫉妬し過ぎで俺くんに嫌われちゃったかも
リストカットももう二度としない
などの反省の内容も
彼女は彼女なりに努力してたんだな…
そう言えばいつも俺の事気にかけてくれてたな…
読み進めていくと
俺くんの誕生日プレゼントを買った
当日までバレないようにしないと
と言った事が書かれていた
日付は
やけに彼女が嬉しそうにしてた日だ…
尚も読み進めると
別れの言葉のようなものが書かれていた
お父さんお母さんごめんなさい
もし俺くんから連絡があったら
彼にこのノートを渡してください
俺くん今までありがとう
私が生きてきた今までで一番好きだし愛してます
本当はずっと一緒にいたかったんだけど
無理そうなので…
束縛や嫉妬も重すぎたね
少しずつ直してたんだけど
たくさん傷付けてごめんなさい
私の事忘れて好きな人を作ってください
なんて言いません
だって私が一番俺くんを好きになれると思うから
けど、私は俺くんの隣に立つ資格は無いです
俺くんは優しいからそんな事ない
俺の方が悪いって思って自分のせいに
しそうだけど
そう言うのは嬉しくないからやめてね
それでも悪いと思うなら
これから先
俺くんが本当に好きになれる人を探してください
そして見付けたらこのノートを燃やして
私の事も踏ん切り付けて
私の最後のお願いです
色々
恥ずかしい事も書いちゃったけど
バカにされないから平気かも
「彼女は…」
少し間を置いて
「睡眠薬を飲んでね、練炭だよ…
けどね、私達は俺くんを恨んじゃいないから
俺くんも自分をあまり責めないでね」
「すみません、俺のせいです…」
「いや、違うんだよ
娘は顔に大きな傷を負ってね」
顔に傷?どういう事だろうか
「どういう事ですか?」
「顔を刃物で切り付けられてね
娘に犯人の特徴を聞こうにも錯乱しててね
犯人は数日後見付かったんだが…
その子は責任能力無しで入院になった」
「犯人の名前はなんて言うんですか…」
「佐藤A子、忘れたくても忘れられない名前だよ」
俺はその名前を聞いた瞬間
サーっと血の気が引いた
あいつだ、A子だ…
彼女の両親と話は終わり
ノートは俺が貰うことになった
そこからは彼女だけがいない日々が続き
3年が経った
その間も時間を見つけては
彼女の家に行き
彼女の両親と話線香を供えていた
自分勝手な贖罪だ
許してもらうとかそういった事じゃなく
ただ自分がしたいからそれだけ
3年も経つのに彼女との日々は
昨日の事の様に思い出す
これじゃ、好きな人なんて
当分出来そうもない
そんな事を1人考えて過ごしていると
ピンポ-ン
インターホンが鳴った
ドアを開けて出てみると
帽子を深く被った女性が立っていた
なんだこの人と思いながら
俺は女性に声を掛けた
「どうしたんですか?」
すると女性は顔を上げ
ニヤニヤした顔でこう言った
「やっぱり運命の人だ」
気が付くと俺はベッドの上で寝ていた
やけに体が重い
腕には数本の管が通っており
腕を動かしにくい
すると看護師が現れて
「俺さん気が付きましたか?」
そこから警察も来て話を聞いていくと
どうやら俺は玄関で血を流しながら倒れていて
それを通行人が見つけて
救急車を呼んでくれたらしい
調べてみると
左腹に2cm程の刺傷があったらしいが
内臓までは傷付いてなかったらしい
傷から見てカッターや
それに似た刃物で刺されてる事などを聞き
犯人はどんな人だったかなどを聞かれた
覚えてる事を話てその場で話は終わった
それからまた数年経ったが
未だに心と体には傷跡が残ってて
ノートは未だに燃やせずにいる
今では県外に出て
別の所で暮らしてるんだが
最近駅の中の人混みを歩いてると
遠くの方からこちらに歩いてくる
帽子を深く被った女性が目に付いた
そしてすれ違いざまに
「やっぱり運命の人だ…」
はっきりとそう聞こえ振り返ったが
もうその女性はどこにも居なかった
そして昔の事を思い出して
2ちゃんに書いてみたんだ
そうあの時もこんなに暑い夏の日だった
おわり
メンヘラとやって追跡されたとき思い出した
メンヘラは感がいいのか鼻がいいのか
教えてもないのに家バレするからな…
付けられてたのかもしれないが
信じれないならそれで構わない
証拠もノートと傷跡くらいしか無いし
ノートは見せたくないから
ほぼ証拠もなしだしな
まさか野放しじゃねーだろうな
俺を刺した後、俺の証言で
警察に捕まったらしいが
やっぱり責任能力なしで入院になったらしい
その後は分からない
出てきてるかもしれないな
遅レスに付き合ってくれてありがとうな
メンヘラが全部当てはまるかは
分からないが
案外最初はめちゃくちゃいい子が多い気がするな
付き合ったらとか付き合ってくうちに
本性が出てくる
大前提だけどリスカ跡あるような子は
メンヘラが多い
まぁA子みたいに腹や太ももを
切ってる子は気付きにくいが
全部読んだら昔付き合ってたメンヘラ思い出した
俺の場合は別れ話きりだしたら台所から包丁持ってきて
俺の首に突きつけ「滅多なこと言うもんじゃないわよ」って凄まれた
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