新しい母に対しては、もう高校生だったから別段反抗することもなく、言葉は悪いけど家政婦さんが一緒に暮らしてると言う感じだった。
「おかあさん」と呼びはしたけど、おかあさんと言う感覚は正直なかった。
大学では家を出て県外に進学し、就職して以降は独身寮生活だったので、新しい家族と一緒に暮らしたのは実質2年ちょっと。
26歳の時、父が癌で他界。
四十九日に遺言書が公開された。
そこには元々実母が所有していたマンションを私に、
父が建てた家(進学するまで住んでた家)を義妹に、
現金を義母に遺すと記されていた。
生命保険は私に指定されていた。
これに義妹が猛反発した。
あまりにも不公平過ぎる。
こんな家、売っても大した額にはならない。
私ちゃんのマンションは毎月お金を産んで、最終的に売れる。
あんまりだ!と言って暴れた。
私からすれば、元々私の実母が親から相続し、それを父が一旦引き継いだものを実子である私に遺したわけで、至極当然の流れだと思っている。
保険金に関しても、再婚以来専業主婦だった義母が義妹の為(だけ)に加入していた生命保険の掛け金は、再婚から亡くなるまで父がずっと支払っていたし、父と義母と互いに自分の娘が受取人に指定されていたから別に不公平とは思わない。
本当なら私だってこの家には実母との思い出もあるし、父が建てた家なんだし、途中から来た義母と義妹に乗っ取られたみたいで不愉快ではあったんだ。
でも父がそう書き遺した以上仕方ないと思った。
そもそも養子縁組をしていなかった連れ子(義妹)に家を遺贈してやっただけでも、父は父なりに義理の父として責任を果たしていたと思う。
最初父の遺言を受け入れていた義母が、あまりの義妹の暴れっぷりに私に対して、1000万ぐらいでいいから娘に分けてやれ、それで手打ちにしてはどうかと言い出した。
何が手打ちだよ、厚かましい!としか思わなかった。
結局、元々義理の母子や姉妹としての情も無かったから義母の提案を蹴って、ついでに縁も切った。
結局義母は“働きたくないでござるが金は欲しいでござる”な人で、その為だけの再婚だったんじゃないかと今では思っている。
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